正しい米の研ぎ方
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ゴシゴシ力を入れて研ぐ。
ささっとすすぐように洗う。
正しい米の研ぎ方、おいしい米の研ぎ方。
みなさんは御存知ですか?
も く じ
米は研ぐ?洗う?
子供の時に、母親から、米は力をいれてしっかり研ぐのだと教えられました。
よく悩んだのが、白く濁った水は、いつまでたっても白いけど、どこまで研げばいいのだろうということです。
疑問を抱きながら成長して、まだ主婦になる前、日本料理店で勤めていたことのある知人に、
『米は洗うのではない。米は研ぐもの。』
と言われました。
その知人が、米を研いでるのを見ていましたが、男性だったからか、ゴシゴシ力を入れて研いでいたように見えました。
やはり、母は正しいのだと思いました。
正しい米の研ぎ方とは?
そうして、主婦歴20年と年数だけが経過し、決してベテランとは言えない主婦として成長?した筆者なのですが、今更ながら、疑問に思いました。
『米って結局どう研ぐのが正しいの?』
という疑問です。
ずっと、
『私、頑張って米研いでますよ!』
ってくらい、しっかりゴシゴシ研ぐのが正しいと思っていました。
でも、数年前、
『今は、精米技術が進んでるから、ささっと洗うだけで大丈夫!』
という意見を聞き、心が揺らぎました。
頑張って研いできたのに、実は無駄なことだったのかと。
そこからは、何が正しいのかよく分からないまま、ゴシゴシしたり、ささっとにしたり、疑問のままでした。
最近になって、お米マイスター西島さんがテレビに出演していて、正しい米の研ぎ方を紹介している番組を観ました。
ところが、前置きの部分のみを観て、肝心なところは見逃してしまい、ずっと内容が気になったままでした。
そこで、疑問を解決すべく、検索してみました。
新米と古米?
正しい米の研ぎ方に入る前に、米のことを知るところから入ります。
新しい米、古い米によっても研ぎ方は変わってきますので、大事なことです。
新米の収穫の時期は、地域によっても違います。
沖縄では7月初旬、九州では8月初旬、関東では8月下旬、新潟では9月下旬、東北では10月上旬からと、南の方から順に収穫時期がやってきます。
新米と古米の区別については、明確な定義はないそうです。
【11月1日から翌年10月31日までの米穀年度を基準とした新米の定義】収穫された年の翌年11月1日をもって新米が古米に変わることになる。
ただしこの定義は、夏から10月までに収穫された早場米には適用出来ない。
【JAS法に基づく「玄米及び精米品質表示基準」の場合】新米と表示できるのは、収穫年の年末までに精白・包装された精米に限る。
そのため、店頭で新米と表示された米が売られるのは、翌年の年初か、せいぜい春までである。
ただし、新米と表示できなくなったからといって、古米になるというわけではない。
という2通りの定義があるようです。
例えば、今年11月に収穫された米が、その年の年末までに精米されて、翌年3月に店頭にならんでいたら、どちらの定義であっても、新米だということになりますね。
11月に収穫された米が、翌年5月に精米されて店頭に並ぶと、JAS法に基づくと、新米とは表示出来ないが、米穀年度を基準とすると、新米ということになりますね。
早場米は別として、11月収穫の米なら、
翌年10月31日までは新米。
翌年11月1日以降は、古米。
その年度の米は新米という認識で大丈夫だと思います。
収穫されてから日が経過するごとに、徐々に米の品質は変化するものなので、収穫から何カ月までが新米で、何カ月以上経つと古米という風に、単純には分けられそうにないように思います。
このあと、新米と古米とで、水加減や研ぎ方の違いを紹介しますが、米穀年度を基準として参考にすると良いのではないかと思います。
新米・古米・古古米・古古古米・古古古古米
呼び方 | 収穫された年 |
---|---|
新米 | その年に収穫された米 |
古米 | 前年に収穫された米 |
古古米、古々米 | 前々年に収穫された米 |
古古古米、古々々米 | 前々々年 |
古古古古米、古々々々米 | 前々々々年 |
新米と古米しか、言い方を知りませんでしたが、一年古くなるごとに、『古』が増えていくのですね。
そんなにまで、『古』を強調しなくても。と思いましたが。
お米は買い溜めしないので、古古古古米とか、中々食べる機会がありませんが、すごく古そうで大丈夫なのかなぁと心配になります。
古古古古米って?
古古古古米のことが気になって、検索していると、実際に食べた方のブログに出会いました。
画像もあって、状態が分かりやすいです。
やはり、ボソボソとしてしまうのですね。
早めに食べようと思いました。
新米と古米の違い
新米 | 古米 | |
---|---|---|
硬さ | 柔らかい | 硬い |
粘り | 多い | 少ない |
白度・光沢 | 高い・高い | 低い・低い |
透明度 | 高い | 低い |
水加減 | 少なめ | 多め |
研ぐ時の力加減 | 弱め | 強め |
※透明度に関しては、品種により、元々が透明度の低いものもあります。
米を研ぐ時の注意点
- きちんとすり切ってしっかり計量する。
- お湯を使わない
- キレイな水を使ってすすぐ
- 硬水ではなく軟水を使用する
- PH値9.0以上のアルカリイオン水を使用しない
- 力いっぱいに研がない
きちんと計量するのが大切な理由
毎回計量する量が、多かったり少なかったりと量に違いがあると、その日によって炊きあがり方に違いが出るからです。
今日は柔らかい、今日は硬いというような感じです。
そのため、きちんとすり切って計量するのがポイントです。
お湯で米をすすぐのがだめな理由
お湯で使うと、米粒の温度が上昇し、アミラーゼ(酵素)が働き始め、米のでんぷんが糖に分解されます。
糖は水に溶けやすく、すすぐ時に水と一緒に流れてしまうので、甘味の少ないご飯に炊きあがることが多いです。
どうしてもお湯を使用したい場合は、水温30℃前後(夏場の水温)程度であれば問題はありません。
キレイな水を使う理由
お米は水に触れると、種を残そうという本能から、その水を米粒の中に、一気に吸い込んでしまい、二度と米粒の中からは出てこなくなってしまいます。
一番最初にすすぐ時に一番水を吸うので、その時に、ミネラルウォーターや浄水器の水を使うのがおすすめです。
終始キレイな水を使わなくても、一番最初の水だけでもキレイな水を使うと効果的です。
ミネラルウォーターや浄水器の水を用意出来ない場合は、蛇口から出したばかりの水は臭いがあるため、最初のすすぎの時は、先に水を溜めて、その後、米を入れてすすぎます。
硬水を使用してはいけない理由
炊きあがりが、硬くパサつくためです。
PH値9.0以上のアルカリイオン水を使用してはいけない理由
炊きあがりが、べたつくためです。
力いっぱいに研いではいけない理由
昔の精米技術は今のようには良くなくて、精米後の米でも、まだヌカが付いていたり精米不足というものも多かったそうです。
そのため、しっかりゴシゴシ研がなければいけませんでした。
現代の精米技術は良くなっているので、米穀店の精米機でさえも無洗米に近づいているので、ゴシゴシと研ぐ必要はなくなりました。
そのため、米粒表面の、酸化した部分や付着しているヌカだけを落とす程度での研ぎ方で十分です。
力を入れすぎると、米が割れてしまったり、ダメージを与えてしまい、おいしく炊けなくなります。
内釜で研ぐ?
内釜ので米を研ぐと、内釜のフッ素コートに傷がいって剥がれやすくなると、よく言われています。
答えとしては、その炊飯器の内釜によります。
機種によっては、洗米不可のものもありますし、機種によっては、洗米可です。
洗米不可の内釜の場合は、ボールを使いましょう。
ザルでの洗米は、一般家庭にはおすすめされていません。
一般家庭では、一度に洗米する量が5合以内であることがほとんどだと思います。
ザルを使っての洗米は、一度にたくさん洗米する場合限定だそうです。
ザルを使って洗米すると、米に傷がいったり割れたりと、デメリットが多いそうです。
最近は、炊飯器の内釜が丈夫に作られているものが多くなっています。
低価格帯のものは、剥がれやすいフッ素コートと内釜が多いです。
洗米OKの内釜は、低価格帯の機種とは違い、剥がれにくく製造されているそうです。
そういった炊飯器は、とても人気があります。
わざわざボールで洗米したりは、主婦にとっては、とても面倒ですものね。
それに、炊飯器の買い替えで多いのは、本体の故障よりも、内釜がダメになったことが理由であることが多いです。
内釜が傷んでしまいごはんがこびりつくようになって、本体は問題ないから内釜だけ取り寄せようとしたら、その値段に驚く人が非常に多いんです。
内釜って実はものすごく高いんです。
フライパンや鍋を買う感覚の値段ではないです。
だから、そんなことなら炊飯器自体を買い換えようとなる人が多いです。
そんな風に内釜がまず傷んでくるパターンが圧倒的に多いので、洗米OK=内釜が強い、そういう炊飯器を選ぶ人が多いです。
そういった機種の場合は、内釜3年保証などがついている機種もあり、もしも、3年以内に内釜のコートが剥がれてきたなら、交換に応じてくれるというものです。
要は、剥がれない自信があるからつけている保証です。
筆者は、過去に家電関係の仕事をしていた経験から、炊飯器はある程度良いランクのものを使うのをオススメします。
- 内釜で洗米が出来る。
- 高い米でなくてもおいしく炊ける
- 高い米(おいしい米)ならその本当のおいしさを引き出せる
どんなにおいしい米であっても、おいしく炊けない炊飯器で炊いてしまえば、せっかくの米を台無しにしてしまいます。
どんなにおいしく炊ける米の研ぎ方をしていても、炊飯器の能力が低ければ、本当のおいしさは100%引き出せません。
※この記事を書いてから何年も経ちます。
現在は、内釜で洗米してはいけない炊飯器より、洗米可能な炊飯器が一般的になっているように思います。
炊飯器の購入前ならカタログで確認したり、お使いの炊飯器については説明書で確認してみてください。
以前使っていた炊飯器は、サンヨー時代のおどり炊きでした。
現在は、おどり炊きはパナソニックが継承しています。
現在は、タイガー魔法瓶のご泡火炊きを使っています。
以前は、おどり炊きを愛用していたのですが、その後、ご泡火炊き愛用者になりました。
今まで色々な炊飯器を使ってきましたが、土鍋の力、高火力で、今までで一番美味しく炊ける炊飯器だと思っています。
上の炊飯器は、使っている機種の後継機にあたります。
米のとぎ方
- 内釜及びボールに水を注ぐ
-
- 計量した米を入れる
-
- 米をすすぐ
-
研ぐ前のすすぎは、米の表面に付いているヌカ・ゴミ・ホコリを取り除くのが目的です。
この時のすすぎをゆっくりと行うと、ヌカ・ゴミ・ホコリを含んだ汚れた水を、米に吸わせてしまうので、素早く行うのがポイントです。 - もう一度米をすすぐ
-
その後、しっかり水を流して水を切ります - 米を研ぐ1回目
-
1周かき混ぜるように研ぐのを1回として、20回(20周)研ぎます。 - 米をすすぐ1回目
-
- 米をすすぐ2回目
-
※精米仕立てであれば、ここで完了です。
臭いや研ぎきれてない感じある場合は、⑦へ進んでください。
※分搗き米は、これ以上は研がない。
臭いが気になる時は、すすぎのみを繰り返す。 - 米を研ぐ2回目
-
今回は、10回(10周)研ぎます。 - 米をすすぐ3回目
-
- 米をすすぐ4回目
-
- 水を入れて透明度を確認する
-
水の濁りが強いようであれば、すすぎのみを繰り返してください。
これ以上は研がないでください。
さいごに
長年の疑問が解決しました。
母親の米の研ぎ方は、昔の正しい米の研ぎ方だったのですね。
ささっと洗うというのも、ちょっと違うようで、ささっとやさしく研ぐが正解のようですね。
知人の、『米は洗うのではなく研ぐもの。』というのは正解でした。
力いっぱい研いでいるように見えたのは、勘違いだったのだと思います。
思いこみが多いので。
いつまでたっても白く濁った水は、研ぎすぎるせいで起こっていたのだということも分かりスッキリしました。
今回、お米マイスター西島さんのサイトや動画が特に参考になりました。
米太郎さんのサイトも、知りたい事がたくさん書かれていて、とても参考になりました。
正しい米の研ぎ方を実行するようになって、いつもの米がすごくおいしく感じます。
みなさんも正しい米の研ぎ方をマスターして、おいしいごはんを炊いてくださいね。
投稿日: 2016/04/28 最終更新日: 2024/05/10
投稿日: 2016/04/28
最終更新日: 2024/05/10
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